東北大理系数学(2020)解いてみた感想

2020.02.28 ブログ

東北大理系数学は、例年通りなら6問中2問は難しい問題であり、医学部合格者でも5完するのは厳しいと言われているため、他の4問で稼ぐのがセオリーとなる。今年はどうだろうか?

まずはいつも通り全体を見渡してから1番へ。第一印象は「いつも通りだな」という感じ(後にこの印象は間違いだったとわかるのだが)。

 

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(1)は易しい。(2)は直角三角形に注目して(1)を利用するとAHとBHとCHが簡単に求まり、BP=sBHでBPはすぐ出る。PH=(1-s)BHであることと三平方の定理からAPとCPもすぐわかり、sの二次関数となったので平方完成して終了。1番だからこんなものかと思って次へ。

 

4番も移ってしまったが、次に解いたのは3番。

2~5番のうち、誘導が丁寧そうな3番を次に解くことにした。(1)は帰納法で難なく解決。典型問題である。(2)は(1)を使えばn=1,2のときのみ調べればいいとわかるので、丁寧に確認して終了。(3)も結局(1)よりn=1,2のときを考えればいいので、それぞれa,bの組を書きだして終了。(2)って必要?

ここまで10分ちょっとしか経っていないが、もう2問終わってしまった・・・今年簡単なのか?いや、難問が必ず混ざってるに違いないと思いながら次へ。

 
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とりあえず1番、3番と奇数番号を解いてきたので、その流れで次も奇数にするかと5番に行く。(1)はただの計算。(2)も計算だが答えにtが残り、(3)でどう使うんだ?と考えていると計算ミスが発覚。やり直すときれいに1/2になった。「なんだ、円になるのか」と拍子抜け。(3)はもう半分解けたようなもので、あとは範囲を求めるだけ。(1)のy(虚部)の範囲の方が簡単そうだったのでyの範囲から求め、これで大丈夫と思いつつも一応念のためxの範囲も出しておいた。どちらも大して難しくない。

 
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さて、次は2、4、6どれにしようかと考え、一番簡単そうな4番へ。玉をとってから硬貨を投げる!?ややこしいな・・・と思いながらも(1)(2)は難なく終了。裏が出たら玉の色は関係なくなることに気づいたらすぐできた。
次は(3)。玉が5個しかないのにn回行うということは、裏がn-5回出て、最後は表ということになる。しかし、玉の並べ方も考えなきゃ・・・と悩んでいたが、よく考えたら結局玉は全部出ることになるんだから、順番なんて関係ないじゃないか!と気づいて、結局硬貨の出方だけ考えて確率を求めた。不安だったのでn=5で考えてみたが、問題なさそう。
(4)は典型問題。基礎問題精講にも載っているレベルなので難なく解決。これで4完あと2つは難しいのかな・・・と思いつつ次へ。

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次は得意な微積へ。(1)の1本目は、sinとcosを入れ替えるのだからt=π/2-xと置換すればよい。後半は積分の中身を計算するだけで終了。(2)は基本問題で、t=cosxと置換してもいいし、直接やってもいい。(3)は式の形から部分積分すればいいとわかり、やってみると案の定解決。Sin xのn+2乗をsin xのn+1乗とsin xに分けて部分積分するのだが、慣れていないと難しいかも。(4)は(3)と(1)の2本目を組み合わせると

A(m+2,n)=(有理数)×A(m,n)

という形になったので、mが奇数のときはこれを繰り返し使うと(有理数)×A(1,n)となり、(1)の1本目と(2)から結論が導ける。nが奇数のときは(1)の1本目をつかって、左右入れ替えて同じようにやればいい。というわけで特に悩むこともなく終了。十分に演習を積んでいれば簡単だと思うが、そうでないと厳しい問題。特に現役生にはつらかったかもしれない。

 
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最後に残した2番へ。LとMが直交するとか、Cの中心のy座標が2だとかがわかるが、これが後で効いてくるのかなと思いながら(1)。なんということはない。LとMを連立して交点を求め、それをCに代入して終了。計算ミスして焦ったが、すぐ気づいたのでセーフ。(2)も中心と直線の距離が半径より小さければいいので、点と直線の距離の公式を使って終了。(3)は難しいはずと覚悟して(3)へ。結局は円と2本の直線の交点なので、高々4個しかなく、そのうち2個が一致してればいい。その一部が(1)かとわかった。

Cの中心のx座標とLとMの交点のx座標が一致するので、それを利用してうまく解けないかなとか考えてみたが、うまくいかない。結局Lが円に接していてMが2点で交わるときと、Mが接していてLが2点で交わるときと(1)のときの3パターンしかないので場合分けして終了。

あれ?まだ時間たっぷり残ってるのに全部終わっちゃった・・・

今年はかなり簡単だなという印象。医学部では6完も珍しくないのでは?
ただ、本番の緊張感を考えると、(医学部以外では)これぐらいで十分試験になるのかもしれない。1番などは直角三角形とsin、cosの値から辺の長さを出すということに気づけば簡単だが、気づかないと泥沼にハマる。4番(3)も玉の並べ方が関係ないということを見抜かないといけないし、6番は経験値がものをいうため現役生にはちょっと厳しいかもという問題。高得点の勝負になるとは思うが、しっかりと差はついたのではなかろうかというのが自分の感想である。