それでも小論文が書けません。
皆さん、こんにちは。
福山です。
今回も推薦入試の生徒が避けて通れないシリーズです。
前回の記事で、小論文の「問題提起⇒原因分析⇒解決策」の段落構成を紹介しました。
しかし、この段落構成では、太刀打ちできない問題もあります。
そこで本日は「2つ目の段落構成」について説明します。
書き方を説明する上で問題があるとわかりやすいかと思いますので、こちらで考えていこうと思います。
問題
オンライン授業についてあなたの考えを述べなさい。
「問題提起⇒原因分析⇒解決策」では対応できない問題は?
今回の問題は、前回紹介した「問題提起⇒原因分析⇒解決策」の段落構成で解くのが難しい課題です。
それは、「問題提起⇒原因分析⇒解決策」は“明らかな問題”について議論するときに使う段落構成だからです。
前回、いじめ問題がテーマでした。
いじめは誰が・どう見ても“明らかな問題”です。
こういった課題が与えられたら、「問題提起⇒原因分析⇒解決策」で解きます。
では、今回のテーマはどうでしょうか?
「オンライン授業」がテーマです。
オンライン授業に“明らかな問題”があるとは言えません。
良いところもあれば、今後改善するところもあります。
では、どんな段落構成を使えばいい?
第二の段落構成を紹介します。
第1段落 メリット
第2段落 デメリット
第3段落 解決策(メリットを残し、デメリットを解消)
第一の段落構成が“明らかな問題”について議論するのに対して、
第二の段落構成は“良いのか悪いのか意見が分かれている問題”について議論するときに使います。
必ずメリット⇒デメリットの順で書く
この順番で書くことが大切です。
理由は「デメリット⇒メリット⇒解決策」の順で書いてしまうと、「メリット⇒解決策」の接続が不自然になってしまうからです。
「こんな悪いところがあるけど、こんないいところがあるよ。」と言ってしまった後に、再度悪いところに目を向けるのは、好ましくないですよね。
ということで、順番を間違えないでくださいね。
面接でも・・・
ちなみに、小論文を勉強している生徒の多くは、面接も試験科目になっているケースが多いと思います。
面接の「長所・短所」や「得意科目・苦手科目」も同じ考え方です。
2つの話し方を比較します。
A「私は視野が狭いという短所がありますが、好きなことには高い集中力を発揮できます。大学では好きな○○の活動に精一杯取り組みたいです。」
B「私には好きなことに高い集中力を発揮できるという長所があります。しかし、その反面視野が狭くなってしまうという短所があります。大学では○○の活動を通して短所を改善したいと思います。」
私自身の印象です。(個人の感想です・・・)
Aは、自慢話
Bは、自分のことを客観視できている
問題を考えてみましょう。
問題
オンライン授業についてあなたの考えを述べなさい。
第1段落 メリット
・離島や過疎地の学校教育に貢献できる
第2段落 デメリット
・インターネットの通信環境や利用する端末・機器に依存
・2019年時点スマートフォン普及率は83.4%、パソコン69.1、タブレット端末37.4%
第3段落 解決策
・オンライン授業の管理者や講師は最も普及率の高いスマートフォン向けのオンライン授業を実施する
・ゆえに画面サイズが小さいスマートフォン向けの授業では、電子黒板を使うなどして文字の大きさへの配慮が重要