勉強「量」、勉強の「質」、勉強の「効率」って何?を考えてみた

2021.03.16 ブログ

皆さん、こんにちは。

今日は勉強にまつわる「謎の言葉たち」について書いていきます。

皆さんは、学校の先生や塾の先生またインターネットの中で、こんなことを見聞きしたことはないですか?

・勉強「量」を増やそう!!
・「質」の高い勉強をしよう!!
・「効率」が良い勉強をしよう!!
など。


これらの「謎の言葉たち」は、定義がされていない上に、ほとんどの先生が使い、また使う人の感覚が大いに反映される、とてもあいまいで一方的な言葉です。

なので、このブログでは、上の言葉たちを先生がどのような意味で使っているか解説していこうと思います。

勉強「量」


この「量」には2つの文脈があります。
1つは勉強時間、もう1つは問題数や単語数などの数です。

ほとんど区別されずに使われている時もあります。

まず1つ目ですが、例えばこんなケースです。

勉強の習慣がない生徒に対して、先生が「もっと勉強量を増やしましょう!!」
と言ったら、それは「遊んでいないで、もっと勉強に時間を割きなさい!!」という意味です。

しかし、勉強の習慣がつき、ある程度受験生っぽくなっている人に対しては、「もっとたくさんの問題に触れよう!!英単語も1日で200~300個くらい復習しよう!!」という意味です。

勉強の「質」


この「質」に関しても2つの文脈があります。
1つは本質をつかむという意味での「質」、もう1つは集中して取り組むという意味での「質」です。

1つ目は、定期テストでは点数を取れるが、模試になると点数を取れない生徒に先生が頻繁に使う言葉です。
「模試などの初めて見る問題は、授業で習った内容を本当に理解しているかが求められます。丸暗記では太刀打ちできません。質の高い勉強をしましょう!!」

理系科目で多いかもしれませんね。

この場合の勉強の質とは物事の「本質」や「核」をつかむことですよね。

もう1つの「質」は、こんな状況で使われます。
先生「○○くん、最近居眠りが増えているけど、ちゃんと寝ている?」
生徒「最近、4時間しか寝ていません」
先生「それは良くないよ。勉強の質が下がっちゃうよ。」

この場合の勉強の質とは「集中力」のことです。

この2つは文脈によって全く意味が異なります。

「効率」が良い勉強


この「効率」もケースにより違う意味になります。
①問題量(単語量)÷勉強時間
②得点につながる勉強量÷勉強時間

①のケースは、例えば「100単語を何分で覚えるか?」「1冊のテキストを何日で1周するか?」など一定量の暗記物やテキストをどれくらいの時間でやり切るか?という意味の「効率」です。

②のケースにおいて、いきなりですが、問題を出します。

どちらの生徒が「効率」の良い勉強をしているでしょうか?

Aくん
漢字問題対策
現状、平均で5問中3問は正解している(1問2点)
40時間かけて漢字のテキストを終わらせる

Bくん
英作文問題対策
現状、平均で20点満点中の10点しか取れない
40時間かけて英作文のテキストを終わらせる

答.当然Bくんの方が「効率」の良い勉強をしています。

解説
仮にAくんも、Bくんもこの勉強で満点が取れるとしたら、
Aくん 4点÷40時間=0.1
Bくん 10点÷40時間=0.25
よってBくんの方が「効率」の良い勉強

このように、2つを単純比較すると、皆さんはBくんの方を選んだと思います。しかし、いざ自分のこととなったら案外Aくんのような勉強をしている生徒は多いです。

自分の高校生時代を振り返って


私が高校生のとき、おそらく「量」「質」「効率」などと言われていたと思います。

しかし、体育会系の部活生だったので、それら全部を「気合い」や「根性」に変換していたような気がします。

それで良いところは良いのですが、困るところもありますよね。

皆さんにはこのブログをきっかけに、学校の先生や塾の先生の言っていることの本当の意味・真意って何だろう?どんな文脈で使われているだろう?ということを考えてほしいと思います。